ブログ

企画料と言う名の『手間賃』を取るべき

 

 

大分で旅行業をやっています

おおいたツーリストの中村です

 

 

 

コロナで修学旅行が相次いで中止

 

(大分合同新聞さんからお借りしています)

 

 

旅行自体は中止になったけど

「取消料」ではなく「企画料」名目で

代金の請求をされたという話を聞いた

 

 

「企画料」とは?

 

 

ざっくりですが旅行には、

新聞とかチラシとか、ネットとか

 

予め旅行会社が商品を作り

不特定多数を集める「募集型」

 

 

社員旅行とか、修学旅行とか

お客様の要望に応じて計画する

「受注型」があります

 

 

 

「受注型」は旅行社と契約した時点で

企画料の支払い義務が発生します

 

 

例えば修学旅行などは

何度も学校と打ち合わせがあり

 

宿泊施設や交通機関の手配も行い

下見で現地にも行く

 

 

「企画料」はその対価で

 

旅行社毎に取扱料金一覧として

店舗内に掲示が義務付けられています

 

旅行代金のおよそ10%前後で

設定をしている場合が多いようです

 

 

国内旅行を取消す場合、

 

「出発日からさかのぼって20日前から

取消料がかかり始めますよ」

 

と、アナウンスするのですが

 

たとえば、悪意のあるなしに

関わらず、何度も計画を変更し

 

その度に、行程や見積もりを

作り直して、手配して、取消して

 

取消料がかかる直前になって

「ごめん、今回行くのやめます」

 

って、なった時のタダ働きを防ぐ

手段が「企画料」なのです

 

「この業界の悪しきサービス」と言う名の

タダ働きを業法上で防げるようにした訳です

 

 

観光庁によると、旅行業者は旅行業法に基づき、旅行者との契約について定めた約款を設けている。企画料は約款に位置付けられており、観光庁の担当者は「旅行内容を決めるデザイン料であり、旅行が中止された場合の業者の損害を補償する意味がある」と説明する。

 

 

かねてから

「手間賃収受論者」(?)の

私にして見れば、もらって当然の

「企画料」なんです

 

 

なぜ、これまであまり知られて

なかったかというと旅行代金の一部

として含まれていて、表に出てない

 

 

また、取消ではなく延期であれば

免除していた側面もあり

 

 

「まあ、また次があるだろうから

穏便に済ませましょう」みたいな

ぬるい現実があったから

 

 

「そんなのを請求するんなら

他社に変えますよ」と、言われるのが

怖くてというのもあり

 

まあ、タダ働きを我慢すれば

済む話なんで、と諦めてた所もあり

 

 

 

今回の新型コロナの影響で

何度も計画(行先)変更が発生し

最後には中止や取消になれば

さすがにそうも言ってられない

 

 

それで、今までは殆ど認知されて

いなかった「企画料」

クローズアップされてきているのです

 

 

 

修学旅行に行かれる予定だった

お子様をお持ちのご家庭としても

 

行きもしない旅行の「企画料」って

そんなのおかしい!と思うでしょうが

 

私どもとしても、動いただけの対価は

頂けないと「おかしい」と思っています

 

 

 

昨日、JTBの3月決算が発表され

1052億の赤字、6500人の削減

25%にあたる115店舗の閉鎖を

打ち出しました

 

 

おそらく今後、旅行代理店という物は

どんどん要らなくなって、自分たちで

旅行を計画し、手配して行くでしょう

 

 

「受注型」の旅行をプロにお願いしようと

旅行社と契約する場合は、当然そういった

費用も発生する事を知って貰い

 

 

コロナをきっかけに、この業界の

なまぬるかった風習が、一気に

ぶち壊される事を希望しています

 

 

 

それでは今日はこれくらいで

 

ページの先頭へ