貸切バス乗務員の飲酒運転対策に対する取り組み
大分でほぼ貸切バス旅行に
特化した旅行会社をやってます
おおいたツーリストの中村です
昨日は、アルコールの1単位
というお話と飲酒運転について
ブログを書いたんですが
そのあと、同じグループの方から
「バスの乗務員さんや添乗員さんの
アルコール検査はあるの?」という
意表をつかれるような
質問を受けましたので
今日はそこについて書いてみます
あ、はじめに・・・
添乗員さんは運転しないので
どんなに二日酔いでも
アルコール検査はありません
お客様に白い目で見られる
くらいじゃないでしょうか?
以前、勤務していたバス会社では
出庫(車庫を出る時間)1時間前が
乗務員の出勤時間でした
出勤してその日乗務する車両の
日常点検からまず始まります
エンジンルームや外回り
(タイヤの溝、ヒビ、空気圧)
運転席に座ってブレーキなど
こういった点検項目表に
したがってチェックしていきます
日常点検以外の詳細な点検は
事業所毎の車両整備責任者が
行うようになっています
通常、何か異変や問題がある場合
前日の運転手から終了点呼時に
引き継がれていますから
そこについてもチェックします
これがおよそ30分程度
それから運行管理者(補助者)と
点呼を行います
点呼では
前日の睡眠時間や健康状態
について本人の申告と目視
健康状態に問題がある場合
乗務させない場合もあります
車両点検の結果、問題ない事を
確認した上で、当日の運行内容に
ついて指示があります
運行上の注意点、使用ルートの
道路状況、天候や工事など
運行に必要な情報を伝達します
その後、飲酒検知機を使い
アルコールチェックを行います
点呼者の見ている前で
検知器に深く息を吹き込みます
必ず、数値がゼロでなければ
乗務の許可を出してはいけません
具体的な商品名を出して申し訳ない
のですが、直前に、仁丹やフリスク、
栄養ドリンクなどを口にすると
アルコール数値として反応してしまう
事があります。十分に口をすすいで
再度、吹いてもらいます。
点検から点呼まで
そこまですべて終わるのに約1時間
その後、晴れて車庫を出発し
お客様の待つ、配車場所へ向かいます
1泊2日や2泊3日など、遠隔地で
宿泊を伴う乗務の場合も
その日の乗務前と乗務終了時に
遠隔用アルコールチェッカーを用い
営業所に報告を行います
携帯電話とチェッカーを繋ぎ
営業所のパソコン画面には
吹く映像と数値が出る仕組みです
乗務が終了し、営業所に戻ると
使用した車両の洗車と車内清掃をし
営業所で終了点呼を受け、乗務中の
車両異状や報告事項を行い
再び飲酒検知機を使って
アルコールチェックを行います
こうして1日の勤務が終了します
トラック運転手も含め
飲まないと寝つけないという方も
多くいると聞いています
体質の改善を促すため
趣味や運動することを推進し
酒に頼らずとも寝られるよう
事業者側も取り組んでいます
安全にバスを利用して貰えるよう
ドライバーもバス会社も
いろんな努力をしているのです
少しだけご理解
いただけたでしょうか?
それでは今日はこれくらいで