ブログ

知床観光船事故は「観光業のコロナ後遺症」

 

 

おんせん県おおいたで

旅行業をやっています

 

おおいたツーリストの中村です

きょうもよろしくお願いします

 

 

土曜日におきた北海道知床半島の

観光遊覧船の事故は非常にショッキングな

痛ましい結果になりつつあります

 

 

 

 

 

昨日までに子供ひとりを含む

11名が救助されていますが

残念ながら死亡が確認されています

 

 

この時期の水温の低い海に

投げ出されては、低体温症で

 

 

また、荒れた海では泳ぐことも出来ず

岩礁などにぶつかり

 

 

いくら救命胴衣があっても

助かる事は容易ではないのでしょう

 

見つかった全員がお亡くなりに

なっているという事実にそう思います

 

 

 

 

 

 

 

このニュースを聞いた時

観光業のひとりとして心配していた

 

 

「観光業のコロナ後遺症」

 

が、こんな形で表れてしまったんだなと

思ってしまいました

 

 

今回、事故を起こした

観光船を運航する「知床遊覧船」は

 

 

昨年春に会社側の人員整理方針と

意見が合わず一気に五名のスタッフが

退職していったそうです

 

 

他社の船長によると

その後、同社の観光船は

岸に近づきすぎたり

 

定置網の近くを通ったりする様子が

何度かあり

 

 

「操船技術が未熟だったようだ」

と、話しています

 

 

 

 

その話を聞くと、昨年一度

座礁して会社と当時の船長が

 

書類送検されたという報道も

どうやらそれが原因と思われます

 

 

 

たまたま

事故にはならずに済んでるけど

紙一重なんていう事はよくあって

 

 

 

これは私の勝手な想像ですが

 

 

 

例えば、この知床周辺は

観光船、遊覧船の業者が数社あって

 

世界自然遺産になる前から

手つかずの自然とか、~の滝とか

 

海上から見る方がよくわかるので

遊覧船ツアーって人気なんですが

 

 

冬が長いので、半年くらいしか

観光シーズンがなくて

なおかつ、コロナで観光客が激減して

 

 

さあ、やっとお客さまが戻ってき始めた

他社は荒天で出航しない中、うちには

25名近いお客さまが申し込んでくれた

 

 

全国から北海道旅行にこられていて

しかも知床の自然を堪能できることを

楽しみにしている

 

 

期待も裏切れないし、売上も上がるし

 

ちょっとくらい無理をすれば

恐らく大丈夫なんじゃないか

 

 

周りの忠告を無視してまで

無理に船を出したのには

そんな甘い目論見があったと思います

 

 

 

コロナによる人手不足、

人手不足による経験不足

 

 

経験不足や収益優先による

安全面の軽視

 

 

これが、私が危惧していた

観光業界のコロナ後遺症です

 

 

どこの業者も、交通機関も

コロナ禍期間の売上減を

なんとか取り返そうとするし

 

 

ワァ~っと、

急に旅行する人達が増え

それなりの需要があれば

 

 

急に設備も、育成も整わなくても

「それ~っ行け~」とばかりに

会社は旗を振るものです

 

 

 

ハッキリ言ってこの二年で

観光業界は激変しています

 

 

何度かブログでも言ってますが

焼け野原状態だと思っています

 

 

正直、激変しているにも関わらず

消費者の方々はコロナ前に戻った

そんなふうに「錯覚」する

 

 

この事故も、軽井沢スキーバス事故も

共通する部分が多いような気がします

 

 

どこが安全で、どこが危ないのか

そんなことはわかりませんが

 

 

おそらく、ここ数年は

防げるべくして起こしてしまう事故

 

 

こういう事がまだ何度か

あるような気がします

 

 

観光、運輸、旅行業界で

多くの人達が業界を去っていった

 

新型コロナがもたらした影響は

相当深い傷となっています

 

 

事故になるかならないか

正にそれは運次第の紙一重だと

 

 

よく私はそう思っています

 

 

 

今回の事故でまだ見つかっていない

行方不明の方々の少しでも早い発見

救助を願っています

 

 

 

 

それでは今日はこれくらいで

 

 

 

ページの先頭へ