延長された5年、その意味を問う
おんせん県おおいたで
旅行会社をやっています
おおいたツーリストの中村です
2025年9月29日(月)
2219号になります
「え~、そこにお金とるの?」
そんな言葉を恐れて
私たちは長い間“無料の手間”を
当たり前のように提供してきました
それではもう立ち行かなくなっていて
旅行業界は今、静かに疲弊しています
お客様に“楽しい”を届ける仕事なのに
働く人が笑えない現実
今日は、そんな業界の今とこれからを
少しだけお話しさせてください
旅行業登録の更新手続きが済んで
とりあえずはこの先5年間
まだ、この仕事を続ける「権利」
だけは確保しました
10日くらい前に運転免許の更新をして
5年間、運転できる権利を得ました
事業も運転も、やらせてもらえる
「権利」があるだけで
倒産したり、大きな事故や違反をすれば
5年なんて待たずとも剥奪されます
今回の免許更新で思いました
視力も低下して、深視力も合わない
たまたま検挙されてないだけで
日常的に安全運転とは言えないし注意散漫
運転適性が著しく落ちてる自覚があります
会社もそうで、当社の場合特に
既存顧客の減少が激しくて
高齢の幹事さんが亡くなったり
団体自体が消滅したり、減少したり
昨年まであった仕事が
今年はもうないとか・・・
果たして、延長できた5年を
フル活用できるんだろうか?
最近そんな事をよく考えてしまします
今日、ある農業関係の団体様が
熊本県に視察研修に行かれました
もともとは中型バスを利用して20名
研修、昼食、入場施設見学の予定でした
20名が19名、19名が18名と
先週から徐々に減って、
土曜日に17名、そして当日16名と
1名減るたびに核施設に連絡を入れます
一昨日には、都合で早く戻る必要の方が発生
午後からの入場施設見学はカット
入場施設やバス会社にも予定変更の連絡
土日は会社は休みであっても
これは緊急でやっておかねばならないので
新しい行程表作ったり、人数変更したり
そんな作業に追われます
結局、そこに対応するかしないか
他社との差別化はそこであり
そこをやるから「ウチ」だと思います
にしても、いかんせん
この業界はいつまでも
無料や格安サービスで手間を
提供している部分が多いように感じます
手間がかかっている事は、正当に
手間賃(取扱料金)として
頂かないといけないと思います
当然、今日のお客様からも手数料は
頂いていますが、果たして
一人当たりワンコインにも満たない
数百円の設定で適正のか疑問になります
今後はますます人口減少で
団体旅行は減ってきますし
個人化し、各自で手配できるのですから
私たちのような旅行会社の存在意義は
ますます無くなっていく気がしてます
その中で、どう生き残っていくか?
専門性やノウハウ、経験というモノが
どれだけお客様の重要視する点になるか
「楽しい」を届ける人が
笑っていられる仕事であるために
旅行業の価値を
今一度、見つめ直す
時期に来ていると思います
5年後、還暦を迎える自分が
胸を張って
この仕事を続けていられるように
5年後を、信じたいモノです
それでは今日はこれくらいで